地域戦略に基づき、産学官が連携し、富山発のナノファイバー、ナノ粒子生成微細化技術を核とした6テーマの研究開発に取り組みます。

また、この研究開発テーマの高度化、実用化の促進を図り、地域イノベーション戦略の実現に貢献していくために、将来の地域構想を担う次世代の研究者を地域外から招へいします。

微細化技術の高度化富山県産業技術研究開発センター 岩坪 聡

微細化技術の高度化

現在の粒子の微細化技術では、粒子径が数十nm以下では強い凝集が起こり、その領域を通常生産として扱うことができていない。この問題の解決によって、電池材料など材料性能が格段に向上することや、患部へ効率の良い薬効を持つ医薬品の開発が期待される。そのための粒子単分散技術の確立と、ナノファイバー微細化技術を向上させることで、分散性に優れたバイオマスナノファイバーを作製することを目指している。電気化学的分散技術と機械的分散技術を複合させた「チャンバー」を試作し、酸化チタン、シリカ、ジルコニアなどの無機系材料とセルロース、カーボンナノチューブなどの有機系材料で効果を検証している。

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スキンケアベース材料の開発富山県産業技術研究開発センター 岩坪 聡

スキンケアベース材料の開発

ナノファイバーは網目構造の非常に薄い膜が形成できるため、高濃度の薬剤担持と装着感の少ないより肌触り感の良いスキンケア剤が開発できる。セルロースやキチン・キトサンは生体適合性が高く、安全な賦形剤・ベース材として期待できる。本テーマでは、上記のテーマで得られるナノファイバー化技術をベースに、セルロースやキチン・キトサンなどのバイオマスナノファイバーを用いた新規スキンケア製品の開発を行っている。セルロースナノファイバーを混合することによって、補強、保形効果と触感改良効果が確認され、良好な触感を持つとされる市販スキンケアベースと同等の特性を持つものを作製することができた。その複合化スキンケア材料の安全性評価も行っている。

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高機能医療用材料の開発富山県産業技術研究開発センター 金丸 亮二

高機能医療用材料の開発

エレクトロスピニング装置で作製したナノファイバー不織布は、極薄、防水性、通気性、透湿性といった一見相反する機能を併せ持つ特徴を有する一方、強度不足という問題がある。そこでセルロースナノファイバーやニット生地などを組み合わせ、ナノファイバーの特徴を損なわずに不足する強度を補い、様々な医療用材料に展開することを目的とする。当研究によってセルロースナノファイバーの均一な付帯法を確立した。一方でファイバーの伸縮性能を損なわないように、ニットとの貼り合わせを行った。これらの方法で得られた複合シートは、ナノファイバーの性能を保持したまま十分な実用強度を達成した。これらの性能を活かして、サージカルテープ、貼付剤、包帯等への展開を進めている。

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生体適合材料担持ナノファイバーの開発富山大学 中村 真人

生体適合材料担持ナノファイバーの開発

ナノのサイズ(10-9~10-6メートル)は、医学・薬学・生物学では、とても重要な大きさの領域である。それは、細胞の機能や活動に深く関係する生体機能性分子、すなわち、タンパク質など生体を構成する高分子、ホルモンや増殖因子など細胞制御因子、細胞が周囲を認識する受容体などがナノサイズに多く存在するからである。本研究では、ナノ材料を応用し、かつ生物由来材料、生物活性機能材料を添加・融合し、設計・成形することで、医療やバイオ、医薬の研究領域へ使えるナノテクの実現を目的とする。細胞生物学、幹細胞生物学や再生医療、がんの研究用の3次元培養器材や、新たな医薬品の薬効や毒性検査用キットなどの研究開発ツールへの応用・展開を目指す。

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セルロースナノファイバーとナノ粒子のハイブリット化による
高強度・高熱伝導性樹脂の開発富山県立大学 真田 和昭

セルロースナノファイバーとナノ粒子のハイブリット化による高強度・高熱伝導性樹脂の開発

セルロースナノファイバー(CNF)に添加するだけでPPやPEなどの疎水性ポリマーに分散可能な植物由来の疎水化剤のコーティング技術で疎水性ポリマーに易分散する技術を開発した。易分散CNFを共同研究企業と事業化するとともに、透明・高強度・高熱伝導などの性能・機能を付与した新規CNFナノコンポジットを自動車部品、電機・電子製品、各種包装材料、3Dプリンター造形材料などへの事業化に向けたR & Dを積極的に推進している。

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ガス透過性ナノプリント用モールド材料と微細加工技術の開発富山県立大学 竹井 敏

ガス透過性ナノプリント用モールド材料と微細加工技術の開発

ガス透過性ナノプリント用モールド材料や水溶性ナノパターニング材料により、機能性プラスチック材料・有機無機ハイブリッド材料・バイオマス複合材料の表面に微細加工を行い、高付加価値化を地域企業との産学連携により進めている。ガス透過性ナノプリント用モールド材料は、モールドが巻き込む空気のかみ込みによる成型不良が改善できるだけでなく、溶剤や水等の揮発性成分を含むナノ成型に適している。また、水溶性ナノパターニング材料は、有機溶媒やアルカリ現像液を不要とできるだけでなく、細胞足場材や特殊分離シート等の医療・電子フィルムのナノ加工に適している。

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